[元気兵庫印]テイクネット
洗濯槽のカビ取り・除菌、脱臭剤 /兵庫
◇貝殻が原料で衣類傷めず ホタテ貝の貝殻を炉で焼いた「焼成(しょうせい)カルシウム」を原料にした洗濯機の除菌・脱臭剤「洗濯槽快」(493円)を02年11月に発売した。粉末30グラム入りの不織布の袋を洗濯機に入れ、洗濯物や洗剤と一緒に洗うだけで、洗濯槽の黒カビを除く。竹中利和社長(52)は、消費者モニターの9割が「続けて使いたい」と回答したと説明し、「効果は消費者の声が証明しています」と自信を見せる。
大型洗濯機や乾燥機の営業をしていた竹中社長が99年、知人の紹介で布団洗濯業者の代理店を始め、1年後に有限会社を設立。脱臭や空気清浄商品を扱ううち、この“魔法の粉”と出会った。
焼成カルシウムは、近年、天然素材として注目され、大学などで研究されている。竹中社長は当初、野菜の汚れ除去剤のつもりだったが、塩素消毒が一般的なために断念。困ってクリーニング会社に持ち込んだことで商機が開けた。
「衣類に付いた低脂肪酸や汗のにおいが無くなった」との評価を受けたのだ。自社テストでもアンモニアを99・8%、魚の腐敗臭のトリメチルアミンも99・7%カットしたとのデータが出た。手応えを感じた竹中社長は02年12月に株式会社化し、本格的に売り出した(特許出願中)。
洗濯中に弱アルカリ性の焼成カルシウムが袋(縦10センチ、横6・5センチ)から溶け出して除菌。脱水時も袋を取り出す必要はなく、1袋で約30回使える。化学製品でないため、衣類を傷めず、風呂や砂場の殺菌にも役立つ。
今月から近畿2府4県のクリーニング生活衛生同業組合が販売を始めるなど全国約5000店に商品が並ぶ。「多くの人に使ってほしい。別の商品も生み出したいですね」と、アイデア社長は早くも次を視野に入れている。【服部陽】 ……………………………………………………………………………………………………… ◇メモ
尼崎市七松町1の2の1、フェスタ立花北館4階(06・6414・0330)。
資本金1000万円。年商2000万円。従業員4人。(毎日新聞) |