洗濯爽快 洗濯槽快の洗浄性能その他に関する考察

大阪府クリーニング生活衛生同業組合 大阪府クリーニング研究所
所長 桑野富夫氏の試験調査の考察



7. 焼成カルシウムの水に対する溶解性及びpHとその効用の考察

水への溶解度(r/l) pH
焼成カルシウム 20 1% 25℃ 12.3
0.05% 25℃ 11.3
(社)日本海事検定協会 理横 第1573号他 


 焼成カルシウムは焼成方法を工夫することで0.2%程度水に溶解する。当初で溶解時の発熱反応を測定したが、一般的な酸化カルシウムが水分と反応し水酸化カルシウムへ変化する際に生じるような反応熱は観測されず、水酸化カルシウムが多量に生成されているとは考えにくい。

     

 焼成カルシウム水溶液がアルカリになる(水素イオン濃度が低くなる)ことで、蛋白質の溶解作用を有することから細菌類の繁殖を抑制すると考えられる。

 また、アルカリ緩衝作用と金属封鎖作用の複合作用により衣類を洗浄する際の洗浄補助剤としてEDTAやゼオライト(アルミノ珪酸塩)の代替物質としての使用も可能であろう。(特許出願中)

 上記物質の代替使用に関しては、一般の洗剤に使用される二者の総量以下の使用量でも優良な洗浄成績を発揮した。特に蛋白質及びヘモグロビン(鉄分)を多く含む血液汚染布に対する洗浄性能は目を見張るものがある。

 ただし、ポリフェノールを含む汚れには、pHが11に近いアルカリになると凝固(造塩)作用が優先的に働くと思われ、発色反応が生じることから汚染布の反射率による測定は不正確なものとなると考えられる。



8. 柔軟効果への考察

 水中で遊離したカルシウムイオン()は、汚れ成分から界面活性剤によって分離された脂肪酸と結合し、不溶性のカルシウム石鹸を生成することで繊維に脂肪酸が付着し残留することを防ぐと共に、すすぎ時に残留する洗剤分(アニオン界面活性剤)を金属石鹸へ変化させることで付着残留を軽減することから、ソフターなどの柔軟剤を使用しなくとも適度な柔軟性を保持することを可能とできると考えられる。


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